獅子鮟鱇詩詞

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zoom RSS 同工異曲 櫻no,806〜no.812

<<   作成日時 : 2012/07/27 22:36   >>

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 俳人が説く「多作多捨」の有効性に疑問を持ち1月に始めた同工異曲「櫻」だが、「多作多捨」がどのように有効であるかは、800首を超えてもやはり見えてこない。
 自信作はある。しかし、凡作が、夥しくある。
 そして、多作の問題は、作れば作るほど、その凡作が増えていく、ということだ。作れば作るほどに捨てるべき作が増えていく。
 そこで、「多作多捨」とはつまりは、自分の作品が凡作かどうかがわからない人のために、凡作がどういうものかがわかるようになるまで凡作を作れ、という教えなのだ。


      恨來遲・春賞櫻雲      2012.07.26 -1617 no.806

  晩境多閑,老骸無恙,勝地風柔。入澤畔櫻雲,雪花飛處,曳杖尋幽。
  曲徑到、茅店面江流,翠娥陪奉白頭。喜酒洗紅塵,人誇朱臉,醉境清游。
                     (中華新韵七尤平声の押韻)
  晩境に閑多く,
  老骸 恙なく,
  勝地に風柔らかなり。
  澤畔の櫻雲に入り,
  雪花の飛ぶところ,
  杖を曳き尋幽を尋ぬ。

  曲徑は到る 茅店の江流に面するに,
  翠娥 白頭に陪奉す。
  酒の紅塵を洗ふを喜び,
  人 朱臉を誇り,
  醉境に清游す。

 恨來遲・雙調52字
  ●●○○,●△○●,●●○平。●●●○○(一四),●○○●,●●○平。
  ●●△、▲●●○平。●△○●○平。●●●○○(一四),△○▲●,△●○平。


      惜餘歡・春賞櫻雲      2012.07.26 -1618 no.807

  老骸壯健,喜春晝好風,湖畔形勝。牽杖入櫻雲,蹈飛雪芳徑。花似胡蝶,太空振翅,脱塵網、落水如明鏡。翠漣浮光,赤烏上天,紫臺接境。
  青娥巧沽酒聖,勸野店傾觴,花底吃餅。白首借紅顔,有詩虎乘興。吟魂堪鼓,舒情託景,暫捜索、季語催吟詠。唱酬黄鶯,飛聲碧穹,聳肩霞洞。

 惜餘歡・雙調104字
  ●○●●,●○●●○(一四),○●○仄。○●●○○,●○●○仄(一四)。○●○○,●○●●,●○●、●●○○仄。●○○○,●○●○,●○○仄。
  ○○●○●仄,●●●○○(一四),○●○仄。○●●○○,●○●○仄(一四)。○○○●,○○●●,●○●、●●○○仄。●○○●,○○●○,●○○仄。


      陽春・春賞櫻雲       2012.07.27 -1619 no.808

  有樗翁,多閑暇,頻試厭離塵土。春晝入櫻雲,流湖畔、艷雪芳馥任風處。若蝶群舞,飛片片、繽紛無數。飄落碧浪如明鏡,輕浮渾然津渡。
  見花底青娥、招茅店,斟緑酒、將滌腹肚。白頭醺醺買醉,借紅顔、欲作詩虎。舒情託景裁賦,擬唐詩、圖新温故。競黄鳥、諷詠才七歩,飛聲夕暮。

 陽春・雙調104字
  ●○○,○▲●,○●●○○仄。○●●○○,○○●、●●○●●○仄。●○○仄,○●●、△○○仄。○●●●○○●,○○●○○仄。
  ●○●○○(一四)、○○●,○●●、○○●仄。○○○○●●,●○○、●●○仄。○○●●●仄。●●●、○○○仄。●○●、●●○○●,○○●仄。


      送入我門來・春賞櫻雲○   2012.07.27 -1620 no.809

  樗叟多閑,清貧少好,形骸飲露餐霞。曳杖酣春,勝地賞櫻花。乘風紅雪飛湖畔,且羽化胡蝶群舞佳。望清浪,坐看青山倒影,臨水田家。
  茅店仙娥攬客,開沽凍醪可口,軟美無他。酒洗枯腸,吟興自添加。暫游醉眼玩光景,喜俳句題材在物華。競黄鶯巧囀,聳肩吟誦,暫作鳴蛙。

 送入我門來・雙調104字
  ○●○○,○○●●,○○●●○平。●●○○,●●●○平。○○○●○○●,●●●○○○●平(一七)。●○●,●●○○●●,○●○平。
  ○●○○●●,○○●○●●,●●○平。●●○○,○●●○平。●○●●○○●,●○●○○●●平(一七)。●○○●●(一四),●○○●,●●○平。


      繞池遊慢・春賞櫻雲     2012.07.27 -1621 no.810

  樗翁却老,愛清游勝地,探討山河。最好濃春牽杖處,櫻雲涌、飛雪平坡。艷雪繽紛舞,飄碧宇、落泛滄波。澄潭若鏡,浮光瀲瀲,好日暄和。
  看到花間野店,沽緑酒醇厚,滌洗心窩。淺飲醺然乘雅興,轉夢想、霞洞仙娥。勸更傾美祿,聳吟肩、隨口高歌。覓句和酬,黄鶯清囀,身似詩魔。

 繞池遊慢・雙調104字
  ○○●●,●○○●●(一四),●●○平。●●○○○●●,○○●、○●○平。●●○○●,○●●、●●○平。○○●●,○○●●,●●○平。
  ○●○○●●,○●●○●(一四),○●○平。●●○○○●●,●●●、○●○平。●●○●●(一四),●○○、○●○平。●●●○,○○○●,○●○平。


      索酒・春賞櫻雲       2012.07.27 -1622 no.811

  鶴壽老骸康健,厭離塵務,屡尋形勝。盛春閑牽玉杖,漫游湖畔,行歩佳境。滿目櫻雲,散繽紛香雪舞幽徑。任風如蝶飄落,翠浪鱗鱗輝映。
  花間茅店見仙娥,賣釀甕凍醪,水村清聖。燕坐傾金盞,緑酒洗、樗叟塵腸清淨。賞景生情,競黄鶯、裁詩試觴詠。放吟不顧工拙,自從賦性。

 索酒・雙調104字
  ●●●○○●,●○○●,●○○仄。●○○○●●,●○○●,○●○仄。●●○○,●○○○●●○仄(一七)。●○○○○●,●●○○○仄。
  ○○○●●○○,●●●●○(一四),●○○仄。●●○○●,●●●、○●○○○仄。●●○○,●○○、○○●○仄。●○●●○○,●○●仄。


      瑞雲濃慢・春賞櫻雲     2012.07.27 -1623 no.812

  晩節少好,老骸康健,春晝正堪依杖。水村勝地,雨過快晴,碧湖瀲瀲水漲。櫻雲盛涌,散艷雪、飄落鱗鱗細浪。到古津、翠娥含笑賣,野店佳釀。
  酒芳醇,風爽朗,有樗叟、美醉舒暢。偃然游目,將欲作詩,笑賞景光馳想。禿毫温古句,擬唐吟、超脱世網。得五絶、聳肩競鶯聲,又驚魍魎。

 瑞雲濃慢・雙調104字
  ●○●●,●○○●,○●●○○仄。●○●●,●●●○,●○●●●仄。○○●●,●●●、●●○○●仄。●●○、●○○●●,●●○仄。
  ●○○,○●仄,●○●、●●○仄。●○○●,○●●○,●●●○○仄。○○○●●,●○○、○○●仄。●●○、●○●○○,●○●仄。
画像
          画:足柄金太郎 http://ashigara-kintarou.at.webry.info/

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
俳句の場合、はやければ数十秒で出来てしまいますので、凡作かどうか判断できないのではなく、凡作だと判断する前に俳句ができてしまうのです(途中で凡作を直す、とか作句を止めるわけにはいかないのです。5%程度、作句後見直したら推敲に値する作品が見つかります)。5%はそのままで大丈夫。90%は凡作ですので(この割合に関しては意見一致しているかと)それらは捨てるのみです。
kika
2012/07/30 15:05
Kikaさま
 コメントありがとうございます。
 確かに俳句はあっという間にできます。あっという間にできるのだから、多作しろ、なのだと思います。
 そして、俳句の多作では推敲はおおむね無意味。
 とくに、「てにをは」をあれこれいじる類いの推敲で、凡作が秀作になることなどはありえません。

 俳句の「多作多捨」に対し、漢詩は「三多」です。多看・多做・多商量(多読、多作、多思量)を詩文上達の心得としています。漢詩は、捨てることのかわりに、読むことと思うことを説いています。
 「多作多捨」と「三多」重要な違いは、捨てることに意味を見いだすかどうか、です。
 捨てることで、詩文が上達するのかどうか、捨てることで、何を得ることができるのか。

 「三多」のなかで、いちばん大事なのは、わたしは、「多思量」だと思っています。
 この多思量、わたしは発想する力を磨く、ということだと思いますが、俳句の多作多捨説は、それをどう位置付けているのかが、私にはよくわかりません。
 俳句はあっという間にできます。とすれば、多思量は、作る前にやっておかなければなりません。
 作る前にやっておかなければならないことは、たとえば、俳句は俳句よりも短くてもよいか、俳句は俳句よりも長くてなぜ悪いか、とか、俳句はなぜ俳句でなければならないか、とか・・・
 そういう問いを持たない多作は、畢竟、多思量を師匠にお任せして自分の責務とはしていないので、師匠の到達点を超えることのできない凡作を、垂れ流すだけだと思います。
 ここでの師匠、誰かといえば、たとえば「伝統」という名の固定観念。これ、蛇足ですが・・・
獅子鮟鱇
2012/07/31 18:45

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