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zoom RSS 七言絶句 『詩翁似辭林奴隷 (詩翁は似る言葉の森の奴隷に)』

<<   作成日時 : 2016/07/24 05:46   >>

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 言葉は人類が獲得した文明の利器ではあるだろう。
 文明をうち建てるには多くの人々が力を合わせることが必要で
 その基礎となる知識と技術を人々が共有することが必要。
 その共有は分担によってより大きな力となり
 伝承によって蓄積され
 文明を維持し発展させる力となる。
.
 そのおおもとに言葉があるのだ。
 言葉は知識と技術の伝達の道具として機能し
 知識と技術を分割して人々に分担せしめ
 それを組織することを可能にする。
 そして
 文明社会をうち建てる知識と技術の分担と組織
 それを機能させるのも言葉だ。
 言葉は
 上下に また縦横に発せられて人々を動かし
 文明社会を維持させる。
.
 だから 人は
 言葉の奴隷となって働いている とも言える。
 人から受けた言葉でその人の意に沿うように働き
 人への言葉でわが意に沿うように働いてもらう。
 そういう協力関係のなかで
 心地よい文明生活がなりたっており
 もし言葉がなければ
 今日私たちが享受しているような快適な生活は
 可能ではなかっただろう。
.
 そして 文明社会のなかでは
 言葉に踊らされ
 人さまのために働いているとしても
 お互いさまだから
 それを人に使われるのが苦痛だとはあまり思わないし
 お互いを奴隷だと思うことはほとんどない。
.
 しかし
 文明社会が人々に要求する分担は
 必ずしも公平ではなく
 誰にとっても居心地のよいものではない。
 貧富があり
 勝者と敗者があり
 勝者の言葉が
 自由と平等な競争のもとで勝ち得た富を賛美し
 貧困の原因は努力を怠った自己責任である
 そう言わんばかりに勝ち誇ることがある。
 この時 言葉は
 悪魔の舌鋒のように敗者の胸に突き刺さるだろう。
 この時 言葉は
 人の上に人を作る。
 そして
 言葉が人の上に人を作るとき
 文明とその言葉は
 人の心を閉じ込めておく籠や檻となり
 地獄の利器となるのだろう。
.
     七絶・詩翁似辭林奴隷    2016.07.23 -46910
. 
 籠中鸚鵡擅空言,麗句清辭憐檻猿。正是詩翁若奴隷,苦吟買酒借紅顔。
 ●○○●●○平,●●○○○●平。●●○○●○●,●○●●●○平。
            ○:平声。●:仄声。平:中華新韻八寒平声の押韻

 籠の中の鸚鵡 空言をほしいままにし,
 麗句清辞にて憐れみたる檻の猿。
 正に是れ詩翁の奴隷のごとく,
 苦吟しては酒を買ひ紅顔を借りをるなり。

 この記事は 「言葉の功罪・・ブログトーナメント」に参加したが
 トーナメントそのものがなぜか削除された。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
欣赏佳作。
正是詩翁若奴隷,苦吟買酒借紅顔。用正是二字,作转折,巧。
一地清愁
2016/07/25 09:07
ありがとうございます。
詩人を檻の猿に喩えてみましたが、それがよかったかどうか・・・
獅子鮟鱇
2016/07/25 14:59

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七言絶句 『詩翁似辭林奴隷 (詩翁は似る言葉の森の奴隷に)』 獅子鮟鱇詩詞/BIGLOBEウェブリブログ
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