探春慢・吟賞櫻雲競鶯囀

      探春慢・吟賞櫻雲競鶯囀   2019.04.10 -52973
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  晩境多閑,濃春曳杖,悠然龜歩湖畔。盛涌櫻雲,繽紛香雪,疑是蝴蝶飛散。飄落浮碧浪,碎錦似、星河輝煥。幸延年壽重逢,花神招手風漢。
  路到旗亭臨水,賣清聖芳醇,濁賢盈滿。醉賞霞光,試題晩景,詩筆將沾金盞。覓句擬唐宋,若鸚鵡、學舌開眼。高聳吟肩,放聲將競鶯囀。

 晩境 閑多く,
 濃春 杖を曳き,
 悠然と龜のごと湖畔を歩む。
 盛んに涌きたる櫻雲,
 繽紛たる香雪,
 疑ふは是れ蝴蝶の飛散せるかと。
 飄落して碧浪に浮き,
 錦を碎いて似る、
 星河の輝煥せるに。
 幸ひ年壽を延ばし重ねて逢ふ,
 花神の風漢を手招きせるを。

 路(みち)の到れる旗亭 水に臨み,
 賣りたる清聖 芳醇にして,
 濁賢 盈ち滿つ。
 醉って霞光を賞(め)で,
 試みに晩景を題とし,
 詩筆 將に金盞に沾ふ。
 句を覓(もと)めて唐宋に擬へらば,
 鸚鵡の、舌を學びて開眼するごとし。
 高く吟肩を聳やかし,
 聲を放ちて將に鶯の囀ると競ふ。

 探春慢 詞譜・雙調103字,前後段各十句,四仄韻 姜夔
  △●○○,▲○▲●,○○○●○仄。▲●○○,△○△●,△●△○▲仄。○●△●▲,●△●、△○○仄。●△○●○○,▲○○●○仄。
  △●△○▲●,△▲●▲○,△▲○仄。●●○○,△○△●,▲●▲○○仄。△●△○▲,●▲●、△○○仄。▲●○○,△○△▲○仄。
   ○:平声。△:平声が望ましいが仄声でもよい。
   ●:仄声。▲:仄声が望ましいが平声でもよい。
   仄:仄声の押韻(拙作は中華新韻八寒)。
画像
 鮟鱇喜海暝,大抵昏昏睡。點火口前燈,奇魚鱗聚戲。 画:足柄金太郎

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