獅子鮟鱇詩詞

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zoom RSS 鈴虫 七言俳句三十一句 と五言絶句と短歌

<<   作成日時 : 2016/07/08 16:58   >>

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 NHK俳句、兼題「鈴虫」または「松虫」は明後日が投稿〆切。
 「松虫」は中国語では「金琵琶」
 「鈴虫」は「金鐘児」あるいは「馬鈴」であるらしい。
.
 松虫と鈴虫の鳴き声は違う。
 俳句ではそれぞれの声の特徴をよくつかむことが求められるのだろう。
 しかし
 漢詩を詠むうえでは、松虫と鈴虫の鳴き声の違いを詩に詠み込むことは
 あまり意味がない。
 松虫も鈴虫も秋虫でよい。
 松虫の声、鈴虫の声をいうなら、虫声あるいは虫語といえばよく
 虫の声を区別するとしても
 蝉とこおろぎの違いぐらいを押さえておけばよい。
 蝉語。蝉声。あるいは、蛩語。蛩声。
 つまり
 松虫も鈴虫も漢詩的にはこおろぎに分類すればよく
 漢詩のなかでは蛩声、蛩語、蛩鳴、乱蛩、蛩雨、殘蛩、寒蛩など
 適宜の語句に置き換えて詠めばよい。 
 無論
 虫声、虫語でもよい。
.
 しかし
 俳句の投稿なのだから、そうはいかない。
 ただ、鈴、松、虫はいずれも中華新韻十一庚平声の語であり
 韻律的には
 鈴虫と松虫、さらには秋虫は等価 であるのだが
 松虫よりも鈴虫の方が、音への連想が働く。
 松虫だけではそれが鳴いているのかどうかわからないが
 鈴虫は 鈴字のおかげで鳴き声への連想が働く。
 そこで、鈴虫を使うことにして
 三十句詠んだ。
 他に鈴虫→虫声を一句。計三十一句。
 順列組み合せで詠んでみたかったので数が多くなったのだが
 投稿したのは三句。
 投稿を見送ったのは次の二十八句。
 そのほとんどが、鈴虫→虫声あるいは虫鳴にした方がよいが
 読み下しの都合は、鈴虫がよい。
.
 以下 句譜は
 ○:平声。●:仄声。平/仄:中華新韻二波平仄両用の押韻

      七言俳句 鈴虫 其一    2016.07.08 -46804

  鈴虫墳塚悼詩翁  すずむしやはかにしおうをいたみをる
  ○平○仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其二    2016.07.08 -46804 -2

  鈴虫古塚憶詩翁  すずむしやしおうをおもうふるきはか
  ○平●仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其三    2016.07.08 -46804 -3

  鈴虫墳塚臥詩翁  すずむしやはかにふせたるしのおきな
  ○平○仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其四    2016.07.08 -46804 -4

  鈴虫鳴塚臥詩翁  すずむしのなくつかにふすしのおきな
  ○平○仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其五    2016.07.08 -46805

  鈴虫大夢月光中  すずむしのたいむやつきのてるなかに
  ○平●仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其六    2016.07.08 -46805 -2

  鈴虫秋夢月光明  すずむしやつきのあかるきあきのゆめ
  ○平○仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其七    2016.07.08 -46805 -3

  鈴虫説夢月明中  すずむしがゆめをときをるつきのなか
  ○平○仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其八    2016.07.08 -46805 -4

  鈴虫破夢月明中  すずむしにゆめやぶられてつきのなか
  ○平●仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其九    2016.07.08 -46805 -5

  鈴虫吟詠月明中  すずむしのぎんえいしをるつきのなか
  ○平○仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其十    2016.07.08 -46805 -6

  鈴虫念誦月明中  すずむしのねんじゅやつきのあかるきなか
  ○平●仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其十一   2016.07.08 -46806

  鈴虫吟興競詩翁  すずむしのぎんきょうしおうときそいをり
  ○平○仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其十二   2016.07.08 -46806 -2

  墳塚鈴虫説大夢  つちもりのはかにすずむしとくたいむ
  ○仄○平○●仄

      七言俳句 鈴虫 其十三   2016.07.08 -46806 -3

  墳塚鈴虫鳴大夢  つちもりのはかにすずむしなくたいむ
  ○仄○平○●仄

      七言俳句 鈴虫 其十四   2016.07.08 -46806 -4

  墳塚鈴虫憶春夢  ふんちゅうにすずむしおもふはるのゆめ
  ○仄○平●○仄

      七言俳句 鈴虫 其十五   2016.07.08 -46807

  荒塚鈴虫悲月影  むえんづかにすずむしかなしつきのかげ
  ○仄○平○●仄

 この作は、鈴虫→虫声 とした方がよい。

      七言俳句 鈴虫 其十六   2016.07.08 -46807 -2

  荒塚虫聲悲月影  むえんづかつきかげかなしむむしのこえ
  ○仄○平○●仄

      七言俳句 鈴虫 其十七   2016.07.08 -46808

  月鏡鈴虫鳴夢醒  げっきょうやすずむしないてゆめさめり
  ●仄○平○●仄

      七言俳句 鈴虫 其十八   2016.07.08 -46808 -2

  月鏡鈴虫聚荒塚  げっきょうやすずむしつどうむえんづか
  ●仄○平●○仄


      七言俳句 鈴虫 其二十   2016.07.08 -46809

  月影鈴虫鳴破夢  つきかげやすずむしないてやぶるゆめ
  ●仄○平○●仄


      七言俳句 鈴虫 其二十二  2016.07.08 -46809 -3

  月影鈴虫鳴夢境  つきかげやすずむしのなくゆめのきょう
  ●仄○平○●仄

      七言俳句 鈴虫 其二十三  2016.07.08 -46809 -4

  月影鈴虫戀聲盛  つきかげやすずむしのこいこえさかん
  ●仄○平●○仄


      七言俳句 鈴虫 其二十五  2016.07.08 -46810

  秋冷鈴虫罹聲病  あきさむしすずむしかかるせいびょうに
  ○仄○平●○仄

      七言俳句 鈴虫 其二十六  2016.07.08 -46811

  醉翁吟詠競鈴虫  すいそうのぎんえいきそうすずむしと
  ●平○仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其二十七  2016.07.08 -46812

  詩翁醉夢作鈴虫  しのおきなすいむになれりすずむしに
  ○平●仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其二十八  2016.07.08 -46812 -2

  詩翁畢竟似鈴虫  しのおきなひっきょうにたるすずむしに
  ○平●仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其二十九  2016.07.08 -46812 -3

  詩翁眠塚詠鈴虫  しおうねむるはかにすずむしえいじをり
  ○平○仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其三十   2016.07.08 -46812 -4

  詩翁生病妬鈴虫  しのおきなやまいしょうじてねたむすずむし
  ○平○仄●○平

      七言俳句 鈴虫 其三十一  2016.07.08 -46812 -5

  月明荒塚聚鈴虫  つきさえてあれたるはかにつどうすずむし
  ●平○仄●○平

     五絶・馬鈴將被吃       2016.07.08 -46813

 枯骨横荒塚,馬鈴悲月影。飛聲將被吃,戀戀懸一命。
 ○●○○仄,●○○●仄。○○○●○,●●○○仄。
        ○:平声。●:仄声。仄:中華新韻十一庚仄声の押韻
           
  枯骨 荒塚に眠り,
  馬鈴(鈴虫)は月影を悲しむ。
  聲を飛ばして將に吃(く)はれんとし,
  戀戀として一命を懸く。

 短歌
  喰わるるを知るや知らずや鈴虫は荒れたる墓に競ひて鳴きをる

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
欣赏佳作。
秋冷鈴虫罹聲病。七言俳句在,句句都好,最喜欢这一句。

飛聲將被吃,戀戀懸一命。悬一命,好句。
一地清愁
2016/07/11 10:34
>秋冷鈴虫罹聲病
 ありがとうございます。
 私もこの作がいちばんいいと思います。
 しかし、声病、この語の面白みは俳人にはわからないし、秋と鈴虫が季語の重複ですので投稿を見送りました。
>飛聲將被吃,戀戀懸一命。
 戀戀懸一命、新韻でなければ詠めない句ですね。
獅子鮟鱇
2016/07/11 11:09

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