戀芳春慢・爭鶯吟詠立黄昏

      戀芳春慢・爭鶯吟詠立黄昏 2019.04.05 -52941
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  樗叟多閑,毎天曳杖,喜尋湖畔濃春。日照波漣,倒映靉靉櫻雲。艷雪如蝶亂舞,力盡落、碧浪鱗鱗。遊目處、耿耿星河,就是浮水芳塵。
  隨風路到,酒亭賤賣,濁賢樸厚,清聖輕醇。笑啜山杯,美醉試鼓吟魂。触景生情覓句,擅平仄、習故圖新。爭鶯囀,高聳雙肩放聲,踔起黄昏。

 樗叟 閑多く,
 毎天 杖を曳き,
 喜ぶ尋ぬ 湖畔の濃春。
 日は波漣を照らし,
 倒映す 靉靉たる櫻雲を。
 艷雪 蝶の亂舞する如く,
 力盡きれば落ちて、碧浪に鱗鱗たり。
 目を遊ばす處、
 耿耿たる星河あり,
 就ち是れ水に浮きたる芳塵。

 風に隨ひ路の到る,
 酒亭は賤(やす)く賣る,
 濁賢(濁酒)の樸厚たるを,
 清聖(清酒)の輕醇なるを。
 笑って山杯を啜り,
 美醉して試みに吟魂をす。
 景に触れ情を生じたる覓句,
 平仄を擅(ほしいまま)にし、
 故(ふる)きに習ひ新しきを圖る。
 鶯の囀ると爭ひ,
 高く雙肩を聳やかして聲を放ち,
 黄昏に踔起す。

 戀芳春慢 詞譜・雙調102字,前段九句四平韻,後段十句四平韻 萬俟詠
  ○●○○,●○●●,●○○●○平。●●○○,●●●●○平。●●○○●●,●●●、●●○平。○●●、●●○○,●●○●○平。
  ○○●●,●○●●,○○●●,○●○平。●●○○,●●●●○平。●●○○●●,●○●、○●○平。○○●、○●○○●○,○●○平。
   ○:平声。●:仄声。平:平声の押韻。(拙作は中華新韻九文)

画像
 鮟鱇喜海暝,大抵昏昏睡。點火口前燈,奇魚鱗聚戲。 画:足柄金太郎

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